個人事業主の会計ソフト比較|freee・弥生・マネーフォワード

個人事業主向けのWeb契約を、料金・申告機能・サポートで比較します。必要な機能と継続費用を整理し、自分の帳簿で試用するときの確認項目を案内します。

ひと言でわかる

償却費を帳簿に反映したい方は、固定資産の登録と残高の引き継ぎを試し、申告機能・サポート・更新後の費用で選びましょう。個人向けのWeb契約を比較します。消費税申告や電話相談はプランによって異なります。

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筆者の立場: 個人事業主として青色申告を経験後、株式会社を設立。会計ソフトはfreee・弥生の両方を使った経験があります。

減価償却の計算後に、試用で確認すること

本ツールの計算結果だけでは、帳簿の保存や翌年の台帳管理は完了しません。既に会計ソフトがある方は、買い替える前にそのソフトの固定資産機能を確認してください。

  1. 取得価額・使用開始日・償却方法を登録し、当年の償却費と未償却残高を自分の帳簿と照合する。
  2. 仕訳・申告資料への反映、翌年への引き継ぎ、台帳の書き出し方法を確かめる。
  3. 必要な申告機能と相談範囲を選び、無料期間終了後の年間費用・自動更新・解約期限を確認する。

税務上の判断が必要な資産は、ソフトの操作相談と税理士への相談を分けてください。

1. フリーランスに会計ソフトは必要か

会計ソフトの購入そのものが必須というわけではありません。記帳と申告資料の作成を続けやすいかで選びましょう。

青色申告特別控除の最大65万円を受けるには、複式簿記による帳簿の作成が条件になっています。仕訳帳・総勘定元帳・貸借対照表・損益計算書を手作業で管理するのは、簿記の知識があっても相当な手間がかかります。

ソフト代と、記帳・証憑の整理に使う時間を合わせて判断します。控除額や税額への影響は、所得や申告条件によって異なります。

現在は3大クラウド会計ソフト(freee・やよい・マネーフォワード)が普及しており、銀行口座やクレジットカードとの自動連携で仕訳の大半を自動化できます。申告資料の作成や送信方法は、製品・プランと手元の端末で確認してください。

2026年分の申告に向けて: 65万円の青色申告特別控除には、複式簿記・貸借対照表と損益計算書の添付・期限内申告などの要件に加え、e-Taxによる申告または優良な電子帳簿の保存と届出が必要です。ソフトを契約するだけでは満たしません。国税庁の適用要件を確認してください。

2. 3社比較一覧表

2026年10月7日に公式料金・機能表を確認しました。下表はWeb契約の税抜価格です。年払いの月換算額と、毎月払いの請求額を区別してください。

マネーフォワードは2026年12月1日から個人事業主向け料金の一部改定を予定しています。既存契約への適用は更新時期によって異なります。下表は10月7日の確認時点の価格です。申込・更新の前に公式の料金改定案内で適用日と契約条件を確認してください(改定案内確認: 2026年10月14日)。

項目 freee やよい青色申告オンライン マネーフォワードクラウド
基本料金(税抜) スターター 年11,760円/月払い1,780円 セルフ 次年度年11,800円(初年度優待は条件あり) パーソナルミニ 年10,800円/月払い1,280円
無料体験 30日間 初年度無料プランあり 1ヶ月
銀行連携 対応(自動取込) 対応(自動取込) 対応(自動取込)
スマホアプリ iOS/Android iOS/Android iOS/Android
確定申告書作成 対応 対応 対応
e-Tax連携 対応 対応 対応
電話サポート プレミアム以上 ベーシック・トータル(セルフは対象外) パーソナルプラス(操作相談)
操作性 初心者向けUI 簿記知識があると使いやすい 中級者向け
法人対応 freee会計(法人版あり) 弥生会計オンライン MFクラウド会計
ポイント: 3社とも基本機能(銀行連携・確定申告書作成・e-Tax対応)は揃っています。差が出るのは料金体系・操作性・サポート体制の3点です。
2社で迷っている方の詳細比較:

以下の実体験は著者の過去の利用経験です。とくに法人版の経験は、個人向け製品の現在の機能や料金を保証するものではありません。現行条件は上記の公式資料で照合してください。

3. freee会計の特徴

freeeは「簿記の知識がなくても使える」をコンセプトに設計されたクラウド会計ソフトです。フリーランスや小規模事業者の利用者が多く、スマートフォン対応が最も充実しています。

メリット

  • スマホ対応が最も充実 — レシート撮影から自動仕訳まで、スマホだけで完結できる場面が多い
  • UIが直感的 — 「取引」という概念で入力するため、借方・貸方を意識しなくても帳簿がつけられる
  • 銀行・クレジットカード連携 — 対応金融機関が多く、自動取込で仕訳の手間を削減
  • 確定申告はガイド付き — 質問に答えていくだけで申告書類が完成する

デメリット

  • 電話サポートはプレミアム以上。スターター・スタンダードはチャット・メール
  • 独自の用語体系(「取引」「口座」など)に慣れが必要。他の会計ソフトや簿記の教科書とは用語が異なる
  • 仕訳の細かい修正は、簿記の知識がないと戸惑う場面もある

料金プラン(個人事業主向け)

プラン年払い/月払い(税抜)選ぶときの違い
スターター年11,760円/月1,780円所得税申告・固定資産台帳。消費税申告は対象外
スタンダード年23,760円/月2,980円消費税申告に対応。電話サポートは対象外
プレミアム年39,800円(年払い)電話サポートを含む
実体験: 開業直後はfreeeを使っていました。簿記の知識がほぼゼロの状態でも、銀行連携の自動仕訳と確定申告のガイド機能で初めての青色申告を乗り越えられました。ただ、仕訳を手動で修正しようとしたときに独自の用語体系に戸惑った記憶があります。

freee会計 公式サイト

4. やよい青色申告オンラインの特徴

やよいの青色申告オンラインは個人向けの申告ソフトです。製品機能は各プラン共通で、相談できる範囲が異なります。

メリット

  • 初年度無料プランあり — セルフプランなら1年間無料で全機能を試せる。コストを抑えたい開業初期に最適
  • 操作相談を選べる — ベーシック・トータルは電話などの操作相談に対応。セルフはWebFAQ
  • 相談範囲を選べる — トータルは仕訳・業務相談も対象
  • 簿記の知識がある人には親和性が高い — 従来の会計ソフトの操作感に近い設計

デメリット

  • UIがやや古めの印象。freeeほどモダンではない
  • スマホアプリはあるが、PCでの操作が前提になっている機能が多い
  • 2年目以降は有料になるため、初年度無料で始めたあとの料金に注意

料金プラン(Web契約・税抜)

初年度優待には決済方法の登録などの条件があります。自動更新とキャンセル期限、対象者を申し込み前に確認してください。一部機能のみの無料体験とは異なります。

プラン初年度優待2年目以降主な機能
セルフ優待0円年11,800円製品機能共通・WebFAQ
ベーシック優待0円年22,800円操作相談(電話は契約期間中10回まで)
トータル優待年19,800円年39,600円操作相談に加え、仕訳・業務相談
過去の実体験(法人版): 法人設立後は弥生会計オンラインに移行しました。税理士事務所が弥生を使っていたため、データ共有がスムーズだったのが決め手です。UIはfreeeほど洗練されていませんが、仕訳帳の操作は簿記の教科書どおりで迷いにくいと感じます。

やよい青色申告オンライン 公式サイト

5. マネーフォワードクラウドの特徴

マネーフォワードは家計簿アプリ「マネーフォワードME」で知られる企業が提供するクラウド会計ソフトです。個人の家計管理から事業の会計まで、お金の流れを一元管理できる点が特徴です。

メリット

  • マネーフォワードMEとの連携 — 家計簿アプリのデータを活用でき、事業とプライベートの資金を一元管理しやすい
  • 仕訳ルール学習の精度が高い — 使い続けるほど自動仕訳の精度が上がる
  • 周辺サービスが充実 — 請求書・経費精算・給与計算・社会保険手続きなど、バックオフィス業務全般をカバー
  • 移行は事前に確認 — 法人向け契約は別に検討し、帳簿・固定資産・証憑の移行範囲を確認する

デメリット

  • 機能が多いぶん、初心者には設定項目が多く感じることがある
  • 電話サポートは上位プランのみ
  • 無料体験期間は1ヶ月で、弥生の初年度無料と比べると短い

料金プラン(個人事業主向け)

プラン年払い/月払い(税抜)選ぶときの違い
パーソナルミニ年10,800円/月1,280円所得税申告。消費税申告・電話相談は対象外
パーソナル年15,360円/月1,680円消費税申告に対応。電話相談は対象外
パーソナルプラス年35,760円(年払い)操作の電話相談に対応(税務相談は対象外)

上表は2026年10月7日時点のWeb契約・税抜価格です。2026年12月1日からミニの月払いは1,680円、パーソナルは年22,560円/月2,880円、プラスは年38,160円に改定予定です。ミニの年10,800円は変更なし。既存契約は同日以降の更新から適用されます。公式の料金改定案内を確認してください。

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6. こんな人にはこのソフト

3社の特徴を踏まえて、タイプ別のおすすめをまとめます。

freeeがおすすめの人

  • 簿記の知識がない初心者
  • スマホで経理作業を完結させたい人
  • 開業したてのフリーランスで、とにかく手軽に始めたい人

やよいがおすすめの人

  • コストを抑えたい人(初年度無料で始められる)
  • 操作の電話サポートが欲しい人(ベーシック・トータル)
  • 簿記の基礎知識がある人、または簿記を学びながら使いたい人
  • 税理士事務所が弥生を使っている人

マネーフォワードがおすすめの人

  • マネーフォワードME(家計簿アプリ)を既に使っている人
  • 将来の法人化を見据えている人
  • 請求書・経費精算・給与計算など、複数の業務を一元管理したい人
確認先(2026年10月7日確認): freeeの料金・機能表、弥生の料金・サポート・優待条件、マネーフォワードの料金・機能表。試用には機能制限があります。移行前の帳簿は別に保存してください。
実体験: 個人事業主時代はfreeeで確定申告を2回やりました。法人設立後に弥生に切り替えた理由は税理士との連携のしやすさです。どちらも使ってみた結論としては、「初心者にはfreee、税理士と連携するなら弥生」というのが個人的な感想です。マネーフォワードは周辺サービスの充実度が魅力なので、バックオフィス業務を一つのサービスに集約したい人には向いています。

7. よくある質問

Q. 会計ソフトは必須ですか?

ソフトの購入が義務というわけではありません。日々の記帳、証憑の保存、申告資料の作成を続けられる方法を選びます。固定資産を購入した方は、取得価額・使用開始日・償却方法・翌年への残高の引き継ぎを確認してください。

Q. 無料期間だけで選んでもよいですか?

無料期間の対象者、使える機能、決済情報の登録、自動更新、解約期限と更新後の費用を確認します。弥生の初年度優待と、一部機能のみの無料体験は条件が異なります。

Q. 年間の料金はどう比較しますか?

同じ支払方法・税区分で比較します。このページの料金表はWeb契約の税抜価格です。初年度優待だけでなく次年度の年額、必要なサポート、消費税申告への対応も含めて確認してください。

Q. 白色申告でもソフトを使う意味はありますか?

記帳や資料整理の負担で判断します。購入前に自分の申告書類を作れるか、既存の帳簿を取り込めるか、保存・書き出しができるかを試してください。

Q. 年度途中で乗り換えられますか?

仕訳データの取込形式、期首残高、固定資産の未償却残高、証憑の移行は別々に確認します。試用環境で帳簿と照合し、移行元のバックアップを確保してから判断してください。

Q. 消費税申告は安いプランでもできますか?

プランで異なります。freeeはスタンダード以上、マネーフォワードはパーソナル以上が対象です。やよいの青色申告オンラインは全プランで対応しています。インボイスの発行機能と消費税申告は分けて確認してください。

Q. 将来法人化する場合も同じ契約でよいですか?

法人向け製品・契約と個人向け申告ソフトは分けて検討します。移行方法、データ連携と料金を各社または依頼先の税理士に確認してください。ここに残した法人版の利用経験は、個人版の現行機能を実証するものではありません。

8. 関連ツール・ガイド