確定申告の期限に遅れた場合の延滞税と無申告加算税の計算ルール

確定申告の期限(3月15日)を過ぎてしまった人向け。確定申告が遅れたときのペナルティと対処法を知りたい

著者: アキスケ

ひと言でわかる

期限後申告でも自主的に速やかに申告すれば無申告加算税が5%に軽減され、納付日までの延滞税とともに納税する

確定申告の期限である3月15日を過ぎてしまった場合でも、税務署からの調査の事前通知の前に自主的に期限後申告を行えば、無申告加算税は5パーセントの割合に軽減され、納付の日までの延滞税とともに納付することで手続きを完了できます。所得税の申告期限を過ぎたことに気づいた段階で、できるだけ早く自主的に申告を行うことが税負担を最小限に抑えるための重要な対応となります。

所得税法において、個人の所得税は毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得について、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告を行い、税金を納付することが定められています。法定申告期限内に申告を忘れてしまった場合であっても、申告が不要になるわけではなく、その事実を把握した時点で速やかに申告書を提出する必要があります。

期限を過ぎてから行う申告は「期限後申告」として扱われ、納付すべき本税に加えて無申告加算税や延滞税が課される仕組みになっています。課される無申告加算税の割合は、税務署からの連絡や調査を受ける前か後かによって大きく異なり、自主的な申告であれば税率が低く抑えられます。

国税庁が定める一定の要件を満たす場合には、期限後申告であっても無申告加算税が課されない特例措置も設けられています。ペナルティの内容と免除要件を正確に理解し、所轄税務署に対して適切な申告と納付を行うことが求められます。

期限を過ぎた確定申告は期限後申告として取り扱われる

所得税法に定められた法定申告期限を過ぎて提出された申告書は、すべて期限後申告として取り扱われます。国税庁のタックスアンサー「No.2024 確定申告を忘れたとき」(令和7年4月1日現在法令等)によると、期限内に申告を忘れた場合でも、その事実を把握した際にはできるだけ早く申告することが求められています。

所得税の確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得を計算し、翌年2月16日から3月15日までの間に申告と納税を済ませることが原則です。この法定申告期限までに申告を行わなかった場合、申告義務がある人は期限後申告を行わなければなりません。

期限後申告を行ったり、税務署から所得金額の決定を受けたりした場合には、申告内容等に応じて納める税金のほかに無申告加算税が課されます。無申告加算税は、期限内に申告を行わなかったことに対する行政制裁的な性質を持つ税金です。

さらに、期限後申告によって納める税金には、法定納期限から実際に納付した日までの日数に応じた延滞税も併せて納付する必要があります。申告が遅れるほど延滞税の対象期間が長くなるため、申告書の作成と提出を早急に進めることが重要です。

自主的に期限後申告をした場合は無申告加算税が5パーセントに軽減される

税務署からの調査の事前通知を受ける前に自主的に期限後申告をした場合、無申告加算税の割合は納付すべき税金の5パーセントに軽減されます。税務署からの指摘を受ける前に自ら申告を行うことが、加算税の負担を低く抑えるための最大の要因となります。

無申告加算税の計算では、確定申告によって確定した「納付すべき税金」に対して所定の割合を乗じます。税務署からの事前通知がない段階で自主的に提出した期限後申告であれば、納付すべき税金に5パーセントの割合を乗じた金額が無申告加算税として計算されます。

税務署から調査の事前通知が届いた後や、実際に税務調査を受けた後に申告を行うと、無申告加算税の割合は10パーセントから30パーセントへと大幅に引き上げられます。自主申告による5パーセントの割合は、自発的に不備を是正した納税者に対する軽減措置として位置づけられています。

法定申告期限を過ぎてしまった場合でも、税務署からのアクションを待つことなく速やかに所轄税務署へ期限後申告書を提出することが、余分な税金負担を防ぐための適切な手順となります。

税務署の調査通知後や調査後の申告では無申告加算税の割合が高くなる

税務署からの調査の事前通知を受けた後や、税務署の調査を受けた後に期限後申告を行った場合、無申告加算税の割合は10パーセントから30パーセントに跳ね上がります。申告を行うタイミングが調査の進行段階に進むほど、課されるペナルティの割合が重くなる構造になっています。

税務署からの調査の事前通知の後に期限後申告をした場合(調査による決定を予知する前の期限後申告)は、納付すべき税金に10パーセントの割合を乗じた金額の無申告加算税がかかります。ただし、納付すべき税金が50万円を超えている場合、その超えている部分については15パーセントの割合が適用されます。

令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来するもの(令和5年分以降)については、調査の事前通知後に申告した場合の割合が細分化されています。納付すべき税金のうち、50万円までの部分は10パーセント、50万円を超え300万円までの部分は15パーセント、300万円を超える部分は25パーセントの割合になります。

税務署の調査を受けた後に期限後申告をした場合や税務署から申告納税額の決定を受けた場合(調査による決定を予知した期限後申告)は、原則として納付すべき税金の50万円までの部分に15パーセント、50万円を超える部分に20パーセントの割合が適用されます。さらに、令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来するもの(令和5年分以降)では、50万円までの部分は15パーセント、50万円を超え300万円までの部分は20パーセント、300万円を超える部分は30パーセントの割合が課されます。

申告のタイミングと区分 納付すべき税金の対象金額区分 無申告加算税の割合
調査の事前通知前に自主的に申告 全額 5パーセント
調査の事前通知後に申告(令和5年分以降) 50万円までの部分 10パーセント
調査の事前通知後に申告(令和5年分以降) 50万円を超え300万円までの部分 15パーセント
調査の事前通知後に申告(令和5年分以降) 300万円を超える部分 25パーセント
調査を受けた後に申告(令和5年分以降) 50万円までの部分 15パーセント
調査を受けた後に申告(令和5年分以降) 50万円を超え300万円までの部分 20パーセント
調査を受けた後に申告(令和5年分以降) 300万円を超える部分 30パーセント

申告が遅れて税務署主導の手続きになるほど負担が増加するため、日頃から会計ソフト等で収支を整理し、事前通知が届く前に自発的な申告を完了させることが不可欠です。

PR

確定申告の書類、来年もまた一から作り直しますか?

毎年おなじ集計と転記をやり直しているなら、個人事業主向けのクラウド申告ソフトに切り替える方法があります。やよいの青色申告 オンラインは、どのプランを選んでも確定申告に必要な機能をひととおり使えます。初年度にかかる費用と、自分が申告作業に使っている時間を並べて比べてみてください。

個人事業主向け / 初年度0円はセルフ・ベーシックプランを2027年3月15日までに申し込んだ場合 / どのプランでも全機能が使えます

過去の無申告歴や帳簿の不提示があると無申告加算税がさらに加算される

過去に無申告加算税や重加算税を課された経歴がある場合や、税務調査において帳簿の提示を行わなかった場合には、無申告加算税にさらに5パーセントまたは10パーセントの割合が上乗せされます。コンプライアンス違反が繰り返されていたり、適切な記帳が行われていなかったりする場合には、より厳しい加算措置が適用されます。

令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来するもの(令和5年分以降)について、調査の事前通知後に期限後申告をした際、その年分の前年および前々年の所得税について無申告加算税もしくは重加算税が課されたことがある場合、または課されるべきと認められるときは、納付すべき税金に10パーセントの割合を乗じた金額が無申告加算税に加算されます。

税務署の調査を受けた後に期限後申告をした場合や決定を受けた場合において、申告等の前日から起算して5年前の日までの間に、所得税について無申告加算税(調査による更正または決定の予知後に課されたものに限る)または重加算税を課されたことがあるときも、同様に納付すべき税金に10パーセントの割合を乗じた金額が加算されます。令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来するもの(令和5年分以降)では、この5年前までの加算措置か、前年および前々年の実績による加算措置のいずれかが適用されます。

帳簿の保存状況に関する加算措置も規定されています。令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来するもの(令和5年分以降)について、税務署の調査で帳簿の提示または提出を求められた際に提示等をしなかった場合、および帳簿への売上金額の記載等が本来記載すべき金額の2分の1未満だった場合は、納付すべき税金に10パーセントの割合を乗じた金額が無申告加算税に加算されます。帳簿への売上金額の記載等が本来の3分の2未満だった場合にも、5パーセントの割合が加算されます。

加算措置の対象となる事由 適用条件の詳細 上乗せされる加算割合
過去の無申告歴(事前通知後の申告) 前年および前々年に無申告加算税または重加算税が課された等(令和5年分以降) 10パーセント
過去の無申告歴(調査後の申告等) 過去5年前の日までの間に無申告加算税または重加算税が課されたことがある場合 10パーセント
帳簿の不提示・不提出 税務調査で帳簿の提示等をしなかった場合(令和5年分以降) 10パーセント
売上金額の重大な記帳不備 帳簿の売上記載が本来記載すべき金額の2分の1未満(令和5年分以降) 10パーセント
売上金額の記帳不備 帳簿の売上記載が本来記載すべき金額の3分の2未満(令和5年分以降) 5パーセント

個人事業主やフリーランスにとって、日頃から正確な帳簿を作成し、適切に保管しておくことは、万一の申告遅延時における過度なペナルティ加算を防ぐためにも極めて重要です。

法定申告期限から1か月以内なら無申告加算税がかからない要件とは何か

法定申告期限から1か月以内に自主的な期限後申告を行い、期限内申告をする意思があったと認められる一定の要件をすべて満たしている場合には、無申告加算税はかかりません。申告期限を過ぎてしまっても、直後に適切な手続きと納税を行えばペナルティが免除される仕組みが整備されています。

無申告加算税が不適用となるための第1の要件は、その期限後申告が法定申告期限から1か月以内に自主的に行われていることです。税務署からの調査通知等を受ける前に、自発的に申告書を提出する必要があります。

第2の要件は、期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合に該当することです。国税庁の規定によると、一定の場合に該当するためには次の2つの条件を両方とも満たす必要があります。

  • その期限後申告に係る納付すべき税金の全額を法定納期限(口座振替納付の手続をした場合は期限後申告書を提出した日)までに納付していること。
  • その期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税または重加算税を課されたことがなく、かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと。

これらの条件をすべて満たしていれば、期限後申告であっても無申告加算税は課されません。申告期限に遅れてしまったことに気づいたときは、1か月という期間が経過する前に全額の納税と申告を速やかに完了させることが重要です。

期限後申告で納める税金は申告書を提出した日が納期限になる

期限後申告によって納める所得税は、申告書を提出した日そのものが法定の納期限となります。申告書の提出と同時に税金を全額納付する必要があり、納付が遅れた日数分については納付の日までの延滞税が別途課されます。

所得税の通常の法定納期限は3月15日ですが、期限を過ぎて申告書を提出した場合、その提出日が新たな納期限として定められます。そのため、申告書を提出した当日中に金融機関や税務署の窓口等で納付手続きを行わなければなりません。

期限後申告に伴う延滞税は、本来の納期限の翌日から実際に納付を完了した日までの期間に応じて計算されます。申告書の提出を済ませても実際の納税が遅れてしまうと、その分だけ延滞税が増加することになります。

正確な税額の計算や納付資金の準備には所得税の試算ツールなどを活用し、申告書の作成と納税手続きを同じ日に確実に完了させることが求められます。税金の納付方法については、国税庁の「納税に関する総合案内」に各種手続きが案内されています。

確定申告書等作成コーナーとe-Taxを利用して申告書を提出する

期限後申告の申告書作成および提出は、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」を利用して行うことができます。画面の案内に沿って金額等を入力することで税額などが自動計算され、自宅からでも正確な申告書を作成して提出できます。

確定申告書等作成コーナーで作成したデータは、e-Tax(電子申告)を利用してオンラインで直接送信することが可能です。電子申告を利用すれば、税務署の窓口に出向くことなく速やかに期限後申告を完了させることができます。

インターネット環境や電子申告の環境が整っていない場合でも、作成した申告書データを印刷して所轄税務署に郵送または持参することで提出できます。申告書の提出先は、納税者の住所地を管轄する所轄税務署となります。

確定申告の手続きや作成方法について不明な点がある場合は、国税局電話相談センター等の相談窓口を利用して電話相談を行うことができます。日頃から青色申告などの適切な帳簿付けを行っている場合でも、期限後の提出手順に迷った際は公的な相談窓口を活用することが推奨されます。

よくある質問

確定申告の期限を過ぎたら無申告加算税は必ずかかりますか?

法定申告期限から1か月以内に自主的な期限後申告を行い、一定の免除要件をすべて満たしていれば無申告加算税はかかりません。申告期限を過ぎた場合でも、所定の条件を満たすことで加算税の支払いを免れることができます。

免除を受けるためには、法定申告期限から1か月以内の自主的な申告であることに加え、納付すべき税金の全額を法定納期限(口座振替の場合は申告書提出日)までに納付している必要があります。また、過去5年間に無申告加算税や重加算税を課されたことがなく、不適用制度の適用も受けていないことが条件となります。

税務署から連絡が来る前に自主申告した場合の無申告加算税は何パーセントですか?

税務署からの調査の事前通知の前に自主的に期限後申告をした場合、無申告加算税の割合は納付すべき税金の5パーセントです。自発的に申告を行うことで、通知後や調査後の申告に比べて大幅に低い割合が適用されます。

税務署から調査の事前通知を受けた後の申告では10パーセントから25パーセント、調査後の申告では15パーセントから30パーセントの割合が課されます。そのため、申告漏れに気づいた際は事前通知が届く前に自ら申告することが重要です。

令和6年1月1日以後の申告で税額が50万円を超える場合の加算税率はどうなりますか?

令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来する申告(令和5年分以降)で調査通知後に申告した場合、50万円までの部分は10パーセント、50万円を超え300万円までの部分は15パーセント、300万円を超える部分は25パーセントになります。税額が大きくなるにつれて段階的に高い割合が課される仕組みです。

調査を受けた後に申告した場合はさらに割合が高くなり、50万円までの部分は15パーセント、50万円を超え300万円までの部分は20パーセント、300万円を超える部分は30パーセントになります。高額な税額になるほど調査後の加算税負担が重くなります。

期限後申告によって納める税金の納期限はいつになりますか?

期限後申告によって納める税金の納期限は、申告書を提出した日当日になります。期限後申告書を税務署に提出したその日に、確定した税金を納付する必要があります。

申告書の提出日に税金を納めないと延滞が続くことになり、法定納期限から実際の納付日までの日数に応じた延滞税を併せて納付しなければなりません。申告と同時に納税資金を準備して納付手続きを行う必要があります。

税務調査で帳簿を提示しなかった場合は加算税が増えますか?

令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来する申告(令和5年分以降)において税務調査で帳簿の提示をしなかった場合、納付すべき税金に10パーセントの割合を乗じた金額が無申告加算税に加算されます。帳簿の不提示や不提出には加重措置が適用されます。

帳簿への売上金額の記載等が本来記載すべき金額の2分の1未満であった場合も10パーセント加算、3分の2未満であった場合も5パーセント加算されます。日頃から適正な帳簿作成と保存を行っておくことが不可欠です。

確定申告が遅れたときは速やかな自主申告と納税を行う

確定申告の期限を過ぎてしまった場合でも、税務署からの調査通知を受ける前にできるだけ早く自主的な期限後申告と税金の納付を行うことが大切です。自主的な申告であれば無申告加算税は5パーセントに軽減され、法定申告期限から1か月以内であれば加算税が免除される要件も設けられています。

期限後申告で納める税金は申告書を提出した日が納期限となるため、申告書の提出と同時に納付を済ませることで、納付の日までにかかる延滞税の金額を抑えることができます。税務署主導の調査段階に進むほど加算税の割合が引き上げられるため、早期の対応が重要です。

国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」やe-Taxを活用すれば、正確な税額計算と迅速な申告書の作成・提出が可能です。申告漏れの事実に気づいた段階で放置せず、所轄税務署に対して速やかに手続きを進めましょう。

PR

減価償却の計算、来年もまた同じ作業をしますか?

固定資産の取得価額・耐用年数・償却方法を一度登録しておけば、やよいの青色申告 オンラインが減価償却費を自動で計算し、確定申告書類にも反映します。翌年以降、同じ資産を計算し直す必要がありません。

個人事業主向け / 初年度0円はセルフ・ベーシックプランを2027年3月15日までに申し込んだ場合 / どのプランでも全機能が使えます