贈与税 計算ツール

贈与額を入力するだけで贈与税を即シミュレーション。基礎控除110万円を自動適用。一般贈与と特例贈与(直系尊属から18歳以上への贈与)の税率を切替可能。

一般贈与: 兄弟間、夫婦間、親から未成年の子への贈与など

1月1日〜12月31日の1年間に受け取った贈与の合計額

最終更新: 2026年3月19日

贈与税とは?基礎控除110万円の仕組み

贈与税とは、個人から財産を受け取った(贈与を受けた)際にかかる税金です。贈与税は相続税を補完する税金で、生前に財産を移転して相続税を回避することを防ぐ目的があります。

贈与税には基礎控除があり、1年間(1月1日〜12月31日)に受け取った贈与額の合計が110万円以下であれば、贈与税はかかりません。申告も不要です。

贈与税額 =(贈与額 − 基礎控除110万円)× 税率 − 控除額

贈与税は「もらった側」が納める税金です。例えば、父から500万円の現金を贈与された場合、子が贈与税を申告・納付します。

なお、基礎控除110万円は「もらった人ごと」に適用されます。父から100万円、母から100万円をもらった場合、合計200万円から110万円を控除した90万円が課税価格になります。

一般贈与と特例贈与の違い

贈与税の税率は、贈与を受ける人(受贈者)と贈与する人(贈与者)の関係によって2種類に分かれます。

  • 一般贈与(一般税率):兄弟間、夫婦間、親から未成年の子への贈与など
  • 特例贈与(特例税率):直系尊属(父母・祖父母)から18歳以上の子・孫への贈与

特例贈与は一般贈与より税率が低く設定されています。例えば、課税価格500万円の場合、一般贈与では税率30%(控除額65万円)ですが、特例贈与では税率20%(控除額30万円)です。

一般贈与の税率表(一般税率)

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%-
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
1,000万円以下40%125万円
1,500万円以下45%175万円
3,000万円以下50%250万円
3,000万円超55%400万円

特例贈与の税率表(特例税率)

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%-
400万円以下15%10万円
600万円以下20%30万円
1,000万円以下30%90万円
1,500万円以下40%190万円
3,000万円以下45%265万円
4,500万円以下50%415万円
4,500万円超55%640万円

贈与額別の贈与税早見表

贈与額ごとの贈与税額を一般贈与・特例贈与で比較した早見表です。

贈与額一般贈与の税額特例贈与の税額差額
110万円0円0円0円
200万円9万円9万円0円
300万円19万円19万円0円
400万円33.5万円33.5万円0円
500万円53万円48.5万円4.5万円
600万円82万円68万円14万円
700万円112万円88万円24万円
1,000万円231万円177万円54万円
1,500万円450.5万円366万円84.5万円
2,000万円695万円585.5万円109.5万円
3,000万円1,195万円1,035.5万円159.5万円
5,000万円2,289.5万円2,049.5万円240万円

※ 特例贈与は直系尊属(父母・祖父母)から18歳以上の子・孫への贈与の場合に適用されます。

暦年課税と相続時精算課税の比較

贈与税の課税方法には「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つがあります。

暦年課税相続時精算課税
基礎控除年110万円年110万円(2024年〜)
+ 累計2,500万円の特別控除
税率10〜55%(累進課税)一律20%(特別控除超過分)
贈与者の要件誰でも60歳以上の父母・祖父母
受贈者の要件誰でも18歳以上の子・孫
相続時の加算相続前7年以内の贈与すべての贈与額
選択原則(届出不要)届出が必要(撤回不可)
有利な場合少額を長期間贈与する場合将来値上がりする資産を贈与する場合

相続時精算課税は一度選択すると暦年課税に戻すことができません。2024年以降は年110万円の基礎控除が新設され、使いやすくなりましたが、慎重な判断が必要です。

贈与税の非課税特例

通常の基礎控除110万円に加えて、以下の特例を利用すると大きな金額を非課税で贈与できます。

特例名非課税限度額要件
住宅取得等資金の贈与省エネ等住宅: 1,000万円
一般住宅: 500万円
直系尊属から18歳以上の子・孫へ。住宅の取得・増改築に限る
教育資金の一括贈与1,500万円直系尊属から30歳未満の子・孫へ。金融機関に信託。学校等以外は500万円まで
結婚・子育て資金の一括贈与1,000万円直系尊属から18歳以上50歳未満の子・孫へ。結婚費用は300万円まで
夫婦間の居住用不動産贈与2,000万円婚姻期間20年以上の夫婦。居住用不動産または取得資金

これらの非課税特例は基礎控除110万円と併用できるため、住宅取得等資金の場合は最大1,110万円(省エネ等住宅)を非課税で贈与できます。

贈与税の節税対策

1. 毎年110万円の基礎控除を活用

最も基本的な節税対策です。毎年110万円ずつ贈与すれば、10年間で1,100万円を非課税で移転できます。ただし、定期贈与(毎年同額を決まった時期に贈与する契約)と認定されると、総額に対して贈与税が課される可能性があるため注意が必要です。

  • 毎年贈与契約書を作成する
  • 金額や時期を毎年変える
  • あえて110万円を少し超えて申告・納税する年も作る

2. 相続税との比較で有利な贈与額を選ぶ

贈与税は相続税より税率が高く設定されていますが、基礎控除を活用すれば有利になるケースがあります。相続税の限界税率と贈与税の税率を比較し、贈与税の方が低い範囲で贈与するのが効果的です。

3. 非課税特例を最大限活用する

住宅取得資金、教育資金、結婚・子育て資金の非課税特例は、基礎控除と併用できます。これらの特例を組み合わせれば、数千万円単位の財産を非課税で移転することが可能です。

よくある質問

Q. 贈与額110万円以下なら申告不要ですか?

暦年課税の場合、1年間に受け取った贈与額の合計が基礎控除の110万円以下であれば、贈与税はかからず申告も不要です。ただし、相続時精算課税制度を選択している場合は、110万円以下でも申告が必要な場合があります。複数人から贈与を受けた場合は合計額で判定されます。

Q. 親子間の贈与にも贈与税がかかりますか?

親子間の贈与であっても、年間110万円を超える贈与には贈与税がかかります。ただし、直系尊属(父母・祖父母)から18歳以上の子・孫への贈与は「特例贈与」として、一般贈与より低い税率が適用されます。また、生活費や教育費など通常必要と認められる金額の贈与は非課税です。

Q. 相続時精算課税制度との違いは?

暦年課税は年間110万円の基礎控除で毎年の贈与に課税されるのに対し、相続時精算課税は累計2,500万円まで贈与税が非課税になる制度です。ただし、相続発生時に贈与額を相続財産に加算して相続税が計算されます。2024年以降は相続時精算課税にも年間110万円の基礎控除が新設されました。一度選択すると撤回できないので慎重に判断しましょう。

Q. 不動産を贈与するとどんな税金がかかりますか?

不動産を贈与する場合、贈与税のほかに不動産取得税(評価額の3〜4%)と登録免許税(評価額の2%)がかかります。贈与税の計算には路線価(土地)や固定資産税評価額(建物)を使います。不動産の贈与は売買や相続に比べて税負担が重くなる傾向があり、事前のシミュレーションが重要です。

Q. 名義預金にはどんなリスクがありますか?

名義預金は税務署に贈与と認められず、相続財産として課税されるリスクがあります。贈与として認められるには、贈与契約書の作成、受贈者による通帳・印鑑の管理、受贈者が自由に使える状態にすること、110万円超の場合の申告・納税が必要です。税務調査で名義預金を指摘されると、相続税に加えて加算税・延滞税が課されます。

Q. 贈与税の申告期限はいつですか?

贈与税の申告・納付期限は、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までです。期限を過ぎると無申告加算税(税額の15〜20%)や延滞税が課されます。暦年課税で年間110万円以下の贈与のみであれば申告不要です。

Q. 生前贈与と相続税の関係を教えてください。

暦年課税で贈与した財産のうち、相続開始前7年以内(2024年以降段階的に延長)の贈与は相続財産に加算して相続税が計算されます。早い時期から計画的に贈与するほど節税効果が高く、毎年110万円ずつ10年間贈与すれば最大1,100万円を非課税で移転できます。

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