年収300万円の手取りと税金の内訳
年収300万円の会社員・転職検討者向け。年収300万の実際の手取りと生活レベルを知りたい
ひと言でわかる
年収300万円の手取り額は約235万円〜245万円(月額約19万円〜20万円)で、所得税・住民税・社会保険料で約60万円前後が差し引かれる
給与等の収入金額を得ている給与所得者が手元に残る手取り額を把握するためには、額面の給与等の収入金額から差し引かれる給与所得控除額や基礎控除などの控除制度、および所得税の計算基準を正確に理解する必要があります。給与所得者の手取り額は、給与等の収入金額から給与所得控除額や基礎控除をはじめとする所得控除が差し引かれ、算出された所得税額や住民税、社会保険料が差し引かれることで決定されます。
所得税法において、給与所得の金額は給与等の収入金額(給与所得の源泉徴収票の支払金額)から給与所得控除額を差し引いて算出します(根拠法令等:所法28、57の2、同別表第五)。給与所得控除は、給与所得者の収入金額に応じて控除額の算定基準が定められており、給与所得者の所得金額を計算する際の基礎となります。
確定申告や年末調整において所得税額の計算をする場合には、総所得金額などから差し引くことができる控除の1つとして基礎控除が適用されます(根拠法令等:所法86、措法41の16の2)。基礎控除の金額は、納税者本人の合計所得金額に応じて控除額が変動する仕組みとなっています。
給与等の収入金額から手取り額がどのように決まるのか、給与所得控除や基礎控除の算定基準と手続の流れを把握することで、源泉徴収票や給与明細の内訳を正しく確認することができます。具体的な手取り額の確認には、手取り計算ツールや手取り額ガイドを活用することができます。
給与等の収入金額から給与所得の金額を算出する計算手順はどうなっているか
給与所得の金額は、給与等の収入金額から給与所得控除額を差し引いて算出します(国税庁「No.1410 給与所得控除」[令和7年4月1日現在法令等]、根拠法令等:所法28)。給与等の収入金額とは、給与所得の源泉徴収票に記載される支払金額を指し、支払金額から所定の給与所得控除額を差し引くことで給与所得の金額が求められます。
給与等の収入金額が660万円未満の場合には、給与所得控除額の算式にかかわらず、所得税法別表第五(年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表)により給与所得の金額を求めます。所得税法別表第五によって、収入金額に応じた給与所得控除後の給与等の金額が特定されます。
給与等の収入金額が660万円以上の場合の給与所得の金額は、国税庁が定める速算表を使用して算出することができます。給与等の収入金額に応じた割合を乗じ、所定の控除額を差し引くことで、給与所得の金額を計算します。
同一年分の給与所得の源泉徴収票が2枚以上ある場合には、それぞれの支払金額の合計額により給与所得控除の表を適用します。2つ以上の勤務先から給与の支払いを受けている場合でも、源泉徴収票ごとに個別に計算を行うのではなく、合算した支払金額を基準として給与所得控除額を適用します。
給与所得控除後の給与所得の金額を算出した後、基礎控除などの各種所得控除を差し引いて課税対象となる所得金額を計算し、所得税額の計算および源泉徴収税額との精算を行います。
令和7年分以降の給与所得控除額の基準はどのように設定されているか
令和7年12月1日に施行され、令和7年分から適用される給与所得控除額は、給与等の収入金額(給与所得の源泉徴収票の支払金額)に応じて区分ごとに定められています(国税庁「No.1410 給与所得控除」[令和7年4月1日現在法令等])。給与所得者の収入金額の規模に応じて、適用される計算式が異なります。
給与等の収入金額が1,900,000円までの区分では給与所得控除額は650,000円となり、1,900,001円から3,600,000円までの区分では「収入金額×30%+80,000円」として計算されます。給与等の収入金額が3,600,001円から6,600,000円までの区分では「収入金額×20%+440,000円」、6,600,001円から8,500,000円までの区分では「収入金額×10%+1,100,000円」、8,500,001円以上の区分では1,950,000円が控除額の上限となります。
| 給与等の収入金額 (給与所得の源泉徴収票の支払金額) | 給与所得控除額 |
|---|---|
| 1,900,000円まで | 650,000円 |
| 1,900,001円から3,600,000円まで | 収入金額×30%+80,000円 |
| 3,600,001円から6,600,000円まで | 収入金額×20%+440,000円 |
| 6,600,001円から8,500,000円まで | 収入金額×10%+1,100,000円 |
| 8,500,001円以上 | 1,950,000円(上限) |
※令和7年12月1日に施行され、令和7年分から適用される金額です。施行日前の適用関係などについては、「令和7年度税制改正(基礎控除の見直し等関係)Q&A(令和7年5月)」に記載されています。
※同一年分の給与所得の源泉徴収票が2枚以上ある場合には、それらの支払金額の合計額により上記の表を適用します。
※給与等の収入金額が660万円未満の場合には、上記の表にかかわらず、所得税法別表第五(年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表)により給与所得の金額を求めます。
令和2年分から令和6年分および過去の給与所得控除額はどうなっていたか
令和2年分から令和6年分までの所得税計算における給与所得控除額は、給与等の収入金額に応じて6つの区分に分けて算定されていました(国税庁「No.1410 給与所得控除」[令和7年4月1日現在法令等])。過年度の税額確認や過年度分の申告手続を行う際には、該当する年分の算定基準を確認する必要があります。
令和2年分から令和6年分の基準では、給与等の収入金額が1,625,000円までの区分で550,000円、1,625,001円から1,800,000円までの区分で「収入金額×40%-100,000円」、1,800,001円から3,600,000円までの区分で「収入金額×30%+80,000円」と定められていました。3,600,001円から6,600,000円まで、6,600,001円から8,500,000円まで、8,500,001円以上の上限1,950,000円までの算式も規定されていました。
| 給与等の収入金額 (給与所得の源泉徴収票の支払金額) | 給与所得控除額 |
|---|---|
| 1,625,000円まで | 550,000円 |
| 1,625,001円から1,800,000円まで | 収入金額×40%-100,000円 |
| 1,800,001円から3,600,000円まで | 収入金額×30%+80,000円 |
| 3,600,001円から6,600,000円まで | 収入金額×20%+440,000円 |
| 6,600,001円から8,500,000円まで | 収入金額×10%+1,100,000円 |
| 8,500,001円以上 | 1,950,000円(上限) |
平成28年分における給与所得控除額では、1,625,000円までが650,000円、1,625,001円から1,800,000円までが「収入金額×40%」、1,800,001円から3,600,000円までが「収入金額×30%+180,000円」、3,600,001円から6,600,000円までが「収入金額×20%+540,000円」、6,600,001円から10,000,000円までが「収入金額×10%+1,200,000円」、10,000,001円から12,000,000円までが「収入金額×5%+1,700,000円」、12,000,001円以上が2,300,000円(上限)となっていました。
| 給与等の収入金額 (給与所得の源泉徴収票の支払金額) | 給与所得控除額 |
|---|---|
| 1,625,000円まで | 650,000円 |
| 1,625,001円から1,800,000円まで | 収入金額×40% |
| 1,800,001円から3,600,000円まで | 収入金額×30%+180,000円 |
| 3,600,001円から6,600,000円まで | 収入金額×20%+540,000円 |
| 6,600,001円から10,000,000円まで | 収入金額×10%+1,200,000円 |
| 10,000,001円から12,000,000円まで | 収入金額×5%+1,700,000円 |
| 12,000,001円以上 | 2,300,000円(上限) |
過年度の控除額と令和7年分以降の基準を比較することで、給与所得控除の改定経緯と適用区分を整理して確認することができます。
基礎控除の金額は納税者本人の合計所得金額に応じてどのように決定されるか
確定申告や年末調整において所得税額の計算をする場合に、総所得金額などから差し引くことができる控除の1つに基礎控除があります(国税庁「No.1199 基礎控除」[令和7年4月1日現在法令等]、根拠法令等:所法86、措法41の16の2)。基礎控除は、納税者本人の合計所得金額に応じてそれぞれ控除額が適用されます。
基礎控除の金額は、適用年分および納税者本人の合計所得金額の区分によって細かく規定されています。令和7年分および令和8年分においては、合計所得金額が132万円以下の場合は95万円、132万円超336万円以下の場合は88万円、336万円超489万円以下の場合は68万円、489万円超655万円以下の場合は63万円、655万円超2,350万円以下の場合は58万円、2,350万円超2,400万円以下の場合は48万円、2,400万円超2,450万円以下の場合は32万円、2,450万円超2,500万円以下の場合は16万円、2,500万円超の場合は0円となります。
| 納税者本人の合計所得金額 | 令和6年分以前 | 令和7年分 令和8年分 | 令和9年分以後 |
|---|---|---|---|
| 132万円以下 | 48万円 | 95万円 | 95万円 |
| 132万円超 336万円以下 | 48万円 | 88万円 | 58万円 |
| 336万円超 489万円以下 | 48万円 | 68万円 | 58万円 |
| 489万円超 655万円以下 | 48万円 | 63万円 | 58万円 |
| 655万円超2,350万円以下 | 48万円 | 58万円 | 58万円 |
| 2,350万円超2,400万円以下 | 32万円 | 48万円 | 48万円 |
| 2,400万円超2,450万円以下 | 32万円 | 32万円 | 32万円 |
| 2,450万円超2,500万円以下 | 16万円 | 16万円 | 16万円 |
| 2,500万円超 | 0円 | 0円 | 0円 |
※令和7年分の上記規定は、令和7年12月1日に施行されます。施行日前の適用関係などについては、「令和7年度税制改正(基礎控除の見直し等関係)Q&A(令和7年5月)」に記載されています。
※令和7年11月30日以前に、令和7年分の所得税の死亡又は出国に伴う準確定申告書の提出をする方は、令和6年分以前と同様に改正前の基礎控除の金額を適用しますので、令和7年11月30日以前に提出された準確定申告書については、令和7年12月1日以後、更正の請求により改正後の基礎控除の金額を適用することができます。
※令和7年分以後の基礎控除の金額は、居住者でない場合、58万円が最高額となります。また、令和元年分以前の基礎控除の金額は、納税者本人の合計所得金額にかかわらず、一律38万円です。
合計所得金額に応じた基礎控除の適用額を確認した上で所得税の計算を行う際は、所得税計算ツールを利用して試算を行うことができます。
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給与所得者の特定支出控除の特例を適用できる条件と手続きはどうなっているか
給与所得者については、給与所得控除とは別に、特定支出控除が認められています(国税庁「No.1410 給与所得控除」、関連コード:1415 給与所得者の特定支出控除、根拠法令等:所法57の2)。給与所得者の職務に関する一定の支出がある場合に、所得金額から控除できる特例制度です。
これは、給与所得者のその年中の特定支出の額の合計額が給与所得控除額の2分の1相当額を超える場合に、確定申告によりその超える部分の金額をさらに差し引くことができる特例です。特定支出控除の対象者は、給与所得のある方となります。
特定支出控除の適用を受けるためには、年末調整ではなく確定申告書の提出が必要となります。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すると、画面の案内に沿って金額等を入力することにより、自宅等で確定申告書等の作成・提出を行うことができます。必要な付表や明細書も、入力することで自動的に作成されます。
確定申告の手続きや申告書の作成方法については、確定申告の手引きで詳細な提出要領を確認できます。また、国税に関する個別の相談については、国税局電話相談センター等の「税についての相談窓口」において電話相談が実施されています。
給与等の収入金額が660万円以上の場合の給与所得の速算表はどう計算するか
給与等の収入金額が660万円以上の場合の給与所得の金額は、国税庁が公表している速算表を使用すると算出することができます(国税庁「No.1410 給与所得控除」[令和7年4月1日現在法令等]、根拠法令等:所法28、同別表第五)。
令和2年分以降の速算表においては、給与等の収入金額が6,600,000円以上8,500,000円未満の場合、「収入金額×90%-1,100,000円」の計算式によって給与所得の金額を求めます。給与等の収入金額が8,500,000円以上の場合には、「収入金額-1,950,000円」として給与所得の金額を算出します。
| 給与等の収入金額 (給与所得の源泉徴収票の支払金額) | 給与所得の金額 |
|---|---|
| 6,600,000円以上8,500,000円未満 | 収入金額×90%-1,100,000円 |
| 8,500,000円以上 | 収入金額-1,950,000円 |
※同一年分の給与所得源泉徴収票が2枚以上ある場合には、それらの支払金額の合計額により上記の表を適用します。
※給与等の収入金額が660万円未満の場合には、上記の速算表にかかわらず、所得税法別表第五(年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表)により給与所得の金額を求めます。
給与所得の金額を算出した後は、基礎控除や社会保険料控除などの各種所得控除を差し引き、課税される所得金額に基づいて所得税や住民税を算定します。住民税の納付額の確認には、住民税計算ツールを活用することができます。
よくある質問
給与所得控除と基礎控除にはどのような違いがありますか?
給与所得控除は給与等の収入金額から差し引いて給与所得の金額を算出する控除であり、基礎控除は給与所得などの総所得金額から差し引く所得控除の1つです。
給与所得控除は給与所得のある方に適用され、給与等の収入金額(給与所得の源泉徴収票の支払金額)に応じて法令で定められた控除額が差し引かれます(所法28、57の2、同別表第五)。一方、基礎控除は確定申告や年末調整において所得税額を計算する際に、納税者本人の合計所得金額に応じて適用される控除項目です(所法86、措法41の16の2)。
源泉徴収票が2枚以上ある場合はどのように計算しますか?
同一年分の給与所得の源泉徴収票が2枚以上ある場合には、それらの支払金額の合計額により給与所得控除の表を適用します。
2つ以上の勤務先から給与の支払いを受けた場合、それぞれの源泉徴収票ごとに別々に給与所得控除額を計算するのではなく、すべての源泉徴収票の支払金額を合算した合計額を基準として給与所得控除額および給与所得の金額を算出します。
特定支出控除の特例を受けるにはどのような条件が必要ですか?
給与所得者のその年中の特定支出の額の合計額が給与所得控除額の2分の1相当額を超える場合に、確定申告によりその超える部分の金額をさらに差し引くことができます。
特定支出控除は給与所得のある方が対象となります(関連コード:1415 給与所得者の特定支出控除、根拠法令等:所法57の2)。適用を受けるためには年末調整ではなく確定申告の手続きが必要であり、国税庁の確定申告書等作成コーナーなどを利用して申告書および必要な明細書を作成・提出します。
給与等の収入金額が660万円未満の場合の計算方法はどのようになりますか?
給与等の収入金額が660万円未満の場合には、給与所得控除額の表にかかわらず、所得税法別表第五(年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表)により給与所得の金額を求めます。
国税庁の定めに基づき、給与等の収入金額が660万円未満の区分に該当するときは、算式による直接の計算ではなく、所得税法別表第五にあてはめて給与所得控除後の給与等の金額を算出します。
合計所得金額が2,500万円を超える場合の基礎控除額はどうなりますか?
納税者本人の合計所得金額が2,500万円を超える場合、基礎控除の金額は0円になります。
国税庁「No.1199 基礎控除」の規定において、令和6年分以前、令和7年分・令和8年分、令和9年分以後のすべての期間区分で、合計所得金額が2,500万円超の基礎控除額は0円と定められています(根拠法令等:所法86、措法41の16の2)。
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