小規模企業共済シミュレーション
掛金に対する節税効果・累計節税額・受取額を即計算。フリーランス・個人事業主の退職金制度として最適な掛金がわかります。
30,000円/月(1,000円〜70,000円、1,000円単位)
600万円(売上から経費を引いた所得金額)
20年
(受取額 + 累計節税額 - 受取時税金)/ 累計掛金額 - 1
計算の内訳
| 項目 | 金額 |
|---|
掛金別の節税額一覧
| 月額掛金 | 年間掛金 | 年間節税額 | 累計節税額 |
|---|
※ 現在の事業所得・青色申告設定・加入年数での概算です
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最終更新: 2026年3月19日
小規模企業共済とは(フリーランス・個人事業主の退職金制度)
小規模企業共済は、独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営する個人事業主や小規模企業の経営者のための退職金制度です。会社員には退職金制度がありますが、フリーランスや個人事業主にはそれがありません。小規模企業共済はその代わりとなる制度で、毎月1,000円〜70,000円の掛金を積み立てることで、廃業時や退職時にまとまった共済金を受け取ることができます。
2023年3月末時点で約164万人が加入しており、フリーランス・個人事業主にとって最もポピュラーな資産形成・節税手段の一つです。掛金は全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除の対象になるため、毎年の確定申告で大きな節税効果が得られます。
節税効果の仕組み(所得控除の解説)
小規模企業共済の最大のメリットは、掛金の全額が所得控除になる点です。例えば月額30,000円(年間36万円)を掛けている場合、その36万円が課税所得から差し引かれます。
節税額は「掛金 × 所得税率 + 掛金 × 住民税率(10%)」で計算できます。所得税率は課税所得に応じて以下のように異なります。
| 課税所得 | 所得税率 | 掛金3万円/月の年間節税額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 約54,000円 |
| 195万〜330万円 | 10% | 約72,000円 |
| 330万〜695万円 | 20% | 約109,000円 |
| 695万〜900万円 | 23% | 約120,000円 |
| 900万〜1,800万円 | 33% | 約156,000円 |
| 1,800万〜4,000万円 | 40% | 約181,000円 |
| 4,000万円超 | 45% | 約199,000円 |
所得が高いほど節税効果が大きくなるため、事業が軌道に乗ってきたタイミングで掛金を増額するのが効果的です。
受取時の税制優遇(退職所得控除)
小規模企業共済は積立時だけでなく、受取時にも大きな税制優遇があります。一括受取の場合は「退職所得」として扱われ、退職所得控除が適用されます。
- 加入20年以下: 退職所得控除 = 40万円 × 加入年数(最低80万円)
- 加入20年超: 退職所得控除 = 800万円 + 70万円 ×(加入年数 - 20年)
さらに、退職所得控除を引いた後の金額の1/2のみが課税対象となるため、通常の所得と比べて税負担が大幅に軽減されます。例えば加入年数20年で退職所得控除は800万円。掛金月3万円で20年間の累計掛金720万円の場合、受取額は約792万円で、退職所得控除800万円以内のため受取時の税金はゼロになります。
加入条件と手続き方法
小規模企業共済に加入できるのは以下の方です。
- 個人事業主(フリーランス含む)
- 個人事業主の共同経営者(2名まで)
- 従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)の会社等の役員
- 士業法人の社員
加入手続きは、中小機構のWebサイトからオンラインで申し込むか、最寄りの金融機関(銀行・信金・郵便局等)や商工会議所の窓口で行えます。必要書類は確定申告書の控え、本人確認書類などです。掛金の引き落としは毎月18日(銀行口座)で、加入から約1〜2ヶ月後に開始されます。
iDeCo・付加年金との比較
個人事業主が利用できる節税・資産形成制度を比較すると以下の通りです。
| 制度 | 掛金上限 | 所得控除 | 受取時 | 受取時期 |
|---|---|---|---|---|
| 小規模企業共済 | 月7万円(年84万円) | 全額控除 | 退職所得控除 or 公的年金等控除 | 廃業・退職時 |
| iDeCo | 月6.8万円(年81.6万円) | 全額控除 | 退職所得控除 or 公的年金等控除 | 原則60歳以降 |
| 付加年金 | 月400円 | 社会保険料控除 | 雑所得(年金) | 65歳〜 |
小規模企業共済とiDeCoは併用可能です。両方に満額加入すると年間最大165.6万円の所得控除が受けられます。小規模企業共済は廃業時にすぐ受け取れる柔軟性があり、iDeCoは60歳まで引き出せない代わりに運用益が非課税というメリットがあります。付加年金は掛金が少額ですが、2年で元が取れる高コスパの制度です。目的に応じて組み合わせるのが最適です。
よくある質問
Q. 小規模企業共済とは何ですか?
小規模企業共済は、中小機構が運営する個人事業主・小規模企業の経営者のための退職金制度です。毎月1,000円〜70,000円の掛金を積み立て、廃業・退職時にまとまった金額を受け取れます。掛金は全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となるため、大きな節税効果があります。
Q. 誰が加入できますか?
個人事業主(フリーランス含む)、個人事業主の共同経営者、会社等の役員(従業員20人以下)、士業法人の社員などが加入できます。ただし、会社員(サラリーマン)は加入できません。また、配偶者等の事業専従者も加入できない場合があります。
Q. 掛金は変更できますか?
はい、掛金は月額1,000円〜70,000円の範囲内で、500円単位で自由に増額・減額できます。増額はいつでも可能ですが、減額には一定の条件(事業経営の著しい悪化等)が必要です。また、掛金の前納(年払い)も可能で、前納した分も全額その年の所得控除の対象になります。
Q. 途中で解約するとどうなりますか?
任意解約(自己都合の解約)の場合、加入期間が20年未満だと受取額が掛金総額を下回る「元本割れ」となります。20年以上であれば掛金総額の100%以上が戻ります。ただし、廃業や法人成りの場合は「共済金A」として有利な条件で受け取れるため、元本割れのリスクは大幅に軽減されます。
Q. iDeCoとの違いは何ですか?
小規模企業共済とiDeCoはどちらも掛金が全額所得控除ですが、主な違いは以下の通りです。小規模企業共済は掛金上限が月7万円(年84万円)で経営者限定、受取は廃業・退職時。iDeCoは掛金上限が月6.8万円(自営業者)で誰でも加入可能、受取は原則60歳以降。両方に同時加入して節税効果を最大化することも可能です。
Q. 受取方法にはどんな種類がありますか?
受取方法は「一括受取」「分割受取」「一括と分割の併用」の3種類から選べます。一括受取は退職所得として退職所得控除が適用され、分割受取は公的年金等の雑所得として公的年金等控除が適用されます。一般的に一括受取の方が税制上有利なケースが多いですが、受取額や他の所得によって異なります。
掛金をいくらに設定するかの決め方
掛金の額を決定する際は、節税面のみに着目するのではなく、事業の資金繰りに支障が出ない範囲を見極める必要があります。
生活費と事業費から余裕資金を算出する
最初に手元に残る資金の把握を行います。事業による収入から、毎月の生活費や事業の運営に必要な固定費、社会保険料などを差し引いた後の金額を確認します。個人事業主としての実際の手取り額は手取り計算シミュレーターで算定できます。事業に必要な経費の全体像を把握するにはフリーランスの経費一覧ガイドを参照してください。
事業の変動幅を見越して金額を決める
売上や利益が大きく変動する事業では、収入が落ち込んだ場合でも負担にならない金額に設定することが重要です。収入が多い時期に合わせて設定すると、資金繰りが悪化した際に支払いが困難になるリスクが生じます。具体的な節税効果と積立額のバランスについては、本ページのシミュレーション機能を用いて事前の試算を行ってください。
途中で払えなくなったときの選択肢
事業環境の変化などにより納付の継続が困難になった場合でも、解約以外の対処手段が用意されています。
減額や支払停止の手続きを活用する
資金繰りが悪化した際は、掛金を減額する手続きや一時的に支払いを止める手続きを選択できます。急いで解約を選ぶ前に、これらの制度上の措置を検討します。
変更前の確認事項と手続きの流れ
手続きを進める手順は以下の通りです。
- 現在の契約内容や積立状況を確認します。
- 資金不足の原因が一時的なものか長期的・構造的なものかを判断します。
- 資金不足が一時的な場合は支払停止の手続き、長期的な場合は減額手続きを選択します。
- 契約を行っている窓口や指定された機関に届出書類を提出します。
日頃の確定申告や帳簿の管理方法については確定申告の完全ガイドで確認できます。
いつ加入するかで変わること
加入するタイミングや事業の状況によって、期待できる効果や資金管理上の留意点が異なります。
事業の時期ごとの判断ポイント
事業のステージや所得の変動状況に応じた判断の考え方は以下の通りです。
| 事業の状況 | 判断のポイント |
|---|---|
| 開業直後 | 事業収入や手元資金が不安定な時期は、無理のない設定を行うか資金の安定を待ちます。業種別の経費率は経費率 業種別目安計算ツールで確認できます。 |
| 所得の上昇時 | 所得が伸びた時期は節税効果が大きくなるため、増額や納付方法の変更を検討します。青色申告とは・65万円控除を受ける条件も合わせて確認してください。 |
| 法人化の検討時 | 法人設立を予定している場合は、個人事業から法人への契約の引き継ぎ手続きが必要になります。法人化シミュレーションで法人の手取りや税負担の影響を確認します。 |
解約と受取方法はセットで考える
共済をやめる時期を決める際は、解約の手続きと同時に受け取り方の選択肢についても検討が必要です。
受け取り方の違いによる手取りへの影響
受け取り方には一括での受取や分割での受取などの選択肢があり、選択した方法によって受け取り時の課税区分が異なります。そのため、解約する時期の所得状況や事業廃止後の生活資金の計画に合わせて受け取り方を決定します。退職後や将来の手取り状況を試算したい場合は手取り計算シミュレーターを活用してください。副業での所得がある場合は副業の税金計算シミュレーションで確認できます。
関連する計算ツール
- 手取り計算シミュレーター -- 年収から手取りを即計算
- フリーランス適正単価計算ツール -- 目標手取りから単価を逆算
- 経費率 業種別目安計算ツール -- 業種ごとの経費率の目安
- 退職金の手取り計算ツール -- 退職所得控除と手取りを計算
注意事項
- 本ツールの計算結果は概算です。実際の税額・受取額は個人の状況により異なります
- 受取額の倍率は共済金A(廃業時)の概算であり、実際の金額は中小機構の規定に基づきます
- 社会保険料は国民健康保険(合計所得の約7.5%、上限106万円)+国民年金(月額17,920円・令和8年度)で概算しています
- 住民税の節税額は掛金の10%(所得割の税率)で計算しています
- 正確な掛金・受取額は中小機構のWebサイトまたは窓口でご確認ください
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