法人化シミュレーション
事業所得を入力するだけで、個人事業主と法人(一人社長)の税金・社会保険料・手取りを比較。法人化の損益分岐点がわかります。
800万円(スライダーで調整 or 直接入力)
20%(売上に対する経費の割合)
16歳以上の扶養親族の人数(一般扶養控除38万円/人)
計算の内訳
| 項目 | 個人事業主 | 法人 |
|---|
事業所得別 比較一覧
| 事業所得 | 個人手取り | 法人実質手取り | 差額 | 判定 |
|---|
※ 青色申告あり・配偶者なし・扶養なしの場合の概算です
最終更新: 2026年3月19日
法人化とは?個人事業主との違い
法人化とは、個人事業主として営んでいた事業を株式会社や合同会社などの法人組織に移行することです。個人事業主は事業の利益がそのまま個人の所得として課税されますが、法人化すると「法人の利益」と「役員報酬(個人の給与)」に分けることができます。
主な違いは以下の通りです。
| 項目 | 個人事業主 | 法人 |
|---|---|---|
| 税金 | 所得税(5〜45%)+ 住民税 + 事業税 | 法人税(15〜23.2%)+ 個人の所得税・住民税 |
| 社会保険 | 国民健康保険 + 国民年金 | 健康保険 + 厚生年金(会社と折半) |
| 経費の範囲 | 事業に関連するもの | 役員報酬・退職金・生命保険なども経費可 |
| 赤字繰越 | 3年間 | 10年間 |
| 信用度 | 低め | 高い(取引先・銀行融資で有利) |
法人化の損益分岐点
法人化が有利になるかどうかは、主に事業所得の金額で決まります。一般的に、事業所得(売上 - 経費)が700万〜1,000万円を超えると法人化のメリットが出始めます。
理由は以下の通りです。
- 所得税の累進課税: 事業所得が増えるほど税率が上がり(最大45%)、法人税(15〜23.2%)との差が開く
- 給与所得控除: 法人から役員報酬を受け取ることで、給与所得控除(最大195万円)が使える
- 社会保険の最適化: 役員報酬の金額を調整することで、社会保険料を最適化できる
ただし法人には設立費用(約10〜25万円)、法人住民税の均等割(最低約7万円/年)、税理士顧問料(年間約30〜50万円)などの固定コストがかかるため、利益が少ないうちは個人事業主のままの方が有利です。
法人化のメリット・デメリット
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| 税金 | 法人税率が所得税より低い / 給与所得控除が使える / 赤字繰越10年 | 法人住民税の均等割(赤字でも約7万円)/ 税務申告が複雑 |
| 社会保険 | 厚生年金で将来の年金が増える / 傷病手当金・出産手当金あり | 社会保険料の負担が増える(会社負担分も実質自腹) |
| 事業 | 社会的信用度UP / 融資が受けやすい / 法人口座で取引先の安心感 | 設立費用がかかる / 登記変更に費用・手間がかかる |
| 運営 | 経費の幅が広い / 退職金を積み立てられる | 税理士費用が必要 / 決算・社会保険手続きの事務負担 |
法人化の費用
法人設立にかかる主な費用は以下の通りです。
| 費用項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 15万円 | 6万円 |
| 定款認証手数料 | 3〜5万円 | 不要 |
| 定款印紙代 | 4万円(電子定款なら0円) | 4万円(電子定款なら0円) |
| その他(印鑑等) | 1〜2万円 | 1〜2万円 |
| 合計 | 約20〜25万円 | 約7〜10万円 |
freeeやマネーフォワードなどの会社設立サービスを利用すると、電子定款が無料で作成でき、費用を抑えることができます。
役員報酬の決め方
法人化した場合、自分自身への給与(役員報酬)の設定が重要です。ポイントは以下の通りです。
- 定期同額給与: 役員報酬は期首から3ヶ月以内に決定し、年間を通じて同額にする必要がある
- 利益とのバランス: 報酬を高くしすぎると個人の所得税が増え、低くしすぎると法人税が増える
- 社会保険料の考慮: 報酬が高いほど社会保険料も上がるため、トータルで最適な金額を探る
- 一般的な目安: 本ツールでは事業所得の70%を役員報酬としていますが、税理士と相談して決めるのがベスト
よくある質問
Q. 法人化のタイミングはいつが最適ですか?
一般的に事業所得が700万〜1,000万円を超えたあたりが法人化の検討タイミングです。法人税の実効税率が所得税より低くなるため、利益が大きいほど法人化のメリットが増します。ただし売上の安定性や今後の事業計画も考慮する必要があります。
Q. 法人化にかかる費用はいくらですか?
株式会社の場合、登録免許税15万円+定款認証約5万円+その他費用で合計約25万円。合同会社の場合は登録免許税6万円+その他で合計約10万円です。電子定款を利用すると印紙代4万円が不要になります。
Q. 一人法人でも社会保険に加入する必要がありますか?
はい。法人の役員は1人でも健康保険と厚生年金への加入が義務です。個人事業主の国民健康保険・国民年金と比べて保険料は高くなりますが、将来の年金受給額が増えるメリットがあります。また保険料の半額は会社負担として経費になります。
Q. 役員報酬はいくらに設定すべきですか?
本ツールでは事業所得の70%を役員報酬として計算していますが、実際には事業の状況に応じて設定します。役員報酬は原則として期首から3ヶ月以内に決定し、年間を通じて同額(定期同額給与)にする必要があります。税理士と相談して最適な金額を決めましょう。
Q. マイクロ法人とは何ですか?
マイクロ法人とは、従業員を雇わず1人で運営する法人のことです。個人事業と法人を併用し、法人から最低限の役員報酬を受け取ることで社会保険料を最適化する節税手法として注目されています。ただし実態のない法人設立は税務リスクがあるため注意が必要です。
Q. 株式会社と合同会社の違いは何ですか?
株式会社は設立費用約25万円、社会的信用度が高く、株式発行による資金調達が可能です。合同会社は設立費用約10万円、決算公告義務がなく運営コストが低いですが、知名度がやや低いです。一人法人であれば合同会社で十分なケースが多いです。
関連ツール・ガイド
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- フリーランス適正単価計算ツール -- 目標手取りから月額単価を逆算
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- 法人設立コスト シミュレーター -- 設立費用と年間コストを概算
- 一人法人の作り方 完全ガイド -- 法人設立の手順を解説
- 法人化タイミング完全ガイド -- 法人化の最適なタイミングを解説
注意事項
- 本ツールの計算結果は概算です。実際の金額は各種控除や地域によって異なります
- 法人の役員報酬は事業所得の70%として計算しています(実際には個別に最適化が必要)
- 社会保険料は全国平均的な料率で概算しています(都道府県により異なります)
- 法人住民税の均等割は年間7万円で計算しています(資本金・従業員数により異なります)
- 税理士顧問料など法人の運営コストは含まれていません
- 復興特別所得税(2.1%)を含めて計算しています
- 正確な金額は税理士にご確認ください