式と条件をたどれる計算ノート
減価償却は使い始めた月でどう変わる?初年度12か月の比較
取得価額120万円・定額法の償却率0.100を仮定し、個人事業主の初年度償却費を1月〜12月で比較。購入日と業務供用日の確認手順、再計算用CSVも掲載します。
計算例から確認する
取得価額120万円・定額法の償却率0.100を仮定すると、通年の償却費は12万円。7月から12月まで6か月使う初年度は6万円、12月の1か月なら1万円の試算です。
個人事業主の暦年を前提に、事業専用の資産をその月の1日から12月末まで使用する独自試算です。耐用年数10年・償却率0.100・通常の定額法が適用できることを仮定しています。資産分類や特例の適用可否を判定する表ではありません。
通年の額と初年度の月数を分ける
国税庁No.2106では、定額法の償却費は取得価額に定額法の償却率を掛け、年の中途では業務に使用した月数に応じて計算すると説明されています。取得価額と償却率が同じでも、初年度に使用した月数が違えば、その年の償却費は変わります。
通年の償却費 = 1,200,000円 × 0.100 = 120,000円
初年度の試算 = 120,000円 × 使用月数 ÷ 12
比較条件を揃えるため、ここでは各月の1日から使う設定にしています。月の途中から使う場合の月数判定、事業と私用の混在、除却・譲渡、法人の決算期はこの表で判定しません。実際の資産は供用日と適用条件を確認してから計算してください。
使い始める月だけを変えた12例
表は横にスクロールできます。キーボードでは表にフォーカスして左右キーで列を確認できます。
| 使い始める月 | 初年度の使用月数 | 取得価額(円) | 仮定の償却率 | 通年額(円) | 初年度額(円) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 12 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 120,000 |
| 2月 | 11 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 110,000 |
| 3月 | 10 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 100,000 |
| 4月 | 9 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 90,000 |
| 5月 | 8 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 80,000 |
| 6月 | 7 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 70,000 |
| 7月 | 6 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 60,000 |
| 8月 | 5 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 50,000 |
| 9月 | 4 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 40,000 |
| 10月 | 3 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 30,000 |
| 11月 | 2 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 20,000 |
| 12月 | 1 | 1,200,000 | 0.100 | 120,000 | 10,000 |
1月と12月では初年度の額に11万円の差があります。ただしこれは費用をどの年に配分するかの比較です。現金の支払額が11万円減るという意味でも、税額が11万円減るという意味でもありません。購入判断では事業上の必要性と資金残高を別に考えます。
購入日と使い始めた日を照合する
請求書の日付や決済日を、そのまま業務供用日として入力しないことが確認の出発点です。例えば12月に購入し翌年1月から業務で使い始める場合、購入月と使用開始月が異なります。納品記録・設置記録・業務で使い始めた記録を照合して、どの事実を日付の根拠にしたか残します。
- 資産名・取得価額・取得日を資料から確認します。
- 業務で使い始めた日と、その根拠になる記録を確認します。
- 資産分類、耐用年数、適用できる償却方法を確認します。
- 対象年の使用月数と事業使用割合を確認します。
- 初年度の試算と、翌年以後の残高を区別して保存します。
判断がつかない項目を仮の値で埋めた場合は、そのまま申告の確定値にせず、確認待ちとして残してください。
ツールで同じ条件を再現する
減価償却計算ツールで定額法を選び、取得価額1,200,000円、耐用年数10年、初年度の事業供用月数6か月を入力します。結果上部の初年度の償却額60,000円と年次表の1年目60,000円を、この表の7月の行と照合します。月額償却費の表示は10,000円です。2年目〜10年目は各120,000円、11年目は残額59,999円となり、合計1,199,999円を償却して帳簿価額1円を残す試算です。初年度が短い場合、耐用年数と同じ年数の行で償却が終わるとは限りません。
この表は初年度だけを比較し、最終年の帳簿価額や定率法への切替は扱いません。定額法と定率法の違いや耐用年数の確認方法へ進む場合も、同じ資産に適用できるかを別に確かめます。
CSVには12条件と通年額・初年度額を収録しています。自動計算・会計ソフトへの仕訳取込・申告書作成用の書式ではありません。自分の資産では取得価額と償却率を置き換え、適用条件の資料と一緒に記録してください。
自分の試算条件と年次表をCSVに残すには
AND TOOLSの減価償却計算ツールでは、計算後に「条件と年次表をCSVで保存」を選ぶと、取得価額・耐用年数・償却方法・初年度の月数と、表示された年次表の全行を同じファイルに残せます。このページの12例を収録した比較表CSVとは別の、入力した条件に対応する表示結果の控えです。
- 減価償却計算ツールを開き、方法・取得価額・耐用年数・初年度の事業供用月数を入力して計算します。
- 表示された条件・初年度の償却額・年次表を確認します。入力条件を変えた場合は、再計算してから保存します。
- 年次表の上の「条件と年次表をCSVで保存」を選び、保存先で取得価額・月数・全年度の行・合計を確認します。保存を開始できない場合は、表示されたCSVの内容をコピーして控えを残せます。
| 保存するもの | 収録する条件と結果 |
|---|---|
| このページの比較表CSV | 取得価額120万円・償却率0.100を固定し、使用開始月を変えた12例 |
| 計算ツールの表示結果CSV | 自分で入力した条件と、その画面に表示された年次表の全行 |
どちらも会計ソフト固有の仕訳取込書式ではありません。固定資産の登録や残高の引き継ぎを検討する場合は、会計ソフトで固定資産を確認するときのチェック項目と、使うソフトの指定書式を照合してください。
保存手順の動作確認: 。この記事の数表・制度資料の確認日は、冒頭と出典欄に記載した日付のままです。
比較表をCSVで保存する
表の数値を確認・記録するためのデータです。個人情報の入力・会員登録は不要です。CSVを開く際は文字コードUTF-8を指定してください。
作り方・出典と確認範囲
取得価額120万円、定額法償却率0.100、各月1日から年末までの使用を仮定し、通年12万円×使用月数÷12で計算した独自試算。特定種類の資産の耐用年数認定や、特例・申告の判定は行っていません。
2026年10月18日作成。構成・執筆に生成AIを使用し、掲載する数表は記載した条件から計算しています。専門家の個別監修を受けた記事ではありません。出典の制度説明と、AND TOOLSが設定した比較条件を分けて記載しています。